BUISINESS PLAN
事業計画書とは
BUISINESS PLAN
大学発スタートアップ企業の事業計画書を作成する際には、研究開発を起点としたビジネスを展開することが多いため、通常のスタートアップ企業の事業計画書と比べて、技術的な内容や市場導入までのプロセスが特に重要です。以下は、その作成方法のポイントです。
概要(Executive Summary)
最初に事業計画全体の要約を作成します。特に大学発スタートアップの場合、技術の革新性と市場ニーズとの合致が強調されるべきです。この部分は投資家や利害関係者が最初に目を通す部分なので、簡潔かつインパクトのある記述を心がけます。
記載内容
- 会社のミッション・ビジョン
- 事業の概要
- 提供する製品・サービス
- 技術の特長と競争優位性
- 市場の規模と成長性
- 収益モデル
- 現在のステージ(プロトタイプ、特許、パートナーシップなど)
- 資金調達の目標
会社概要
会社の基本情報を記載します。
記載内容
- 会社名・所在地
- 設立日
- 主要メンバーとそのバックグラウンド(特に研究者としての実績)
- ステークホルダー(大学、研究機関、関連パートナー)
市場分析
市場規模、ターゲット顧客、競合他社などの情報を分析します。技術の市場への適用可能性や、潜在的なニーズについて詳細に説明します。
記載内容
- ターゲット市場の規模と成長性
- 主要顧客層とその課題
- 競合分析(競合の技術と比較して自社の技術がどう優れているか)
- 市場参入の機会とリスク
技術の説明
大学発スタートアップの中心となるのは研究開発された技術です。技術の概要と、その革新性、応用可能性を説明します。
記載内容
- 技術の仕組みと概要
- 技術の特長(競争優位性、特許など)
- 応用分野(どの産業・分野で使用可能か)
- 現在の技術開発のステージ(試作品、実験段階、実用化までのステップ)
製品・サービスの概要
技術が製品やサービスにどのように変換されるのかを具体的に説明します。
記載内容
- 製品またはサービスの詳細
- 製品のユニークポイント
- 顧客に対する価値提案(Value Proposition)
- 価格戦略
ビジネスモデル
収益をどのように上げるかを説明します。特に大学発スタートアップの場合、ライセンス収入や共同研究などがビジネスモデルに含まれる場合があります。
記載内容
- 収益モデル(製品販売、ライセンス供与、サブスクリプションモデルなど)
- コスト構造
- 利益率の予測
- スケーラビリティ(事業の拡張可能性)
マーケティング戦略
製品やサービスを市場にどう投入するか、その方法と戦略を記載します。
記載内容
- 販売チャネル(オンライン、直接販売、代理店販売など)
- 広告・プロモーション戦略
- 顧客獲得戦略(ターゲティング、リードの獲得方法)
資金計画
資金調達の詳細、使用用途、および今後の資金調達計画を記載します。特に研究開発がメインのスタートアップでは、資金の使途が明確であることが重要です。
記載内容
- 必要な資金額とその使用用途(研究開発、設備投資、人件費など)
- 調達したい資金の使途
- 今後の資金調達スケジュール
チーム編成
チームの紹介をします。特に大学発スタートアップの場合、研究者の役割やバックグラウンドが重視されるため、彼らの技術的な強みを強調します。
記載内容
- 主要メンバーとその役割
- 研究者や技術者の専門知識
- アドバイザリーボード(技術顧問、ビジネス顧問など)
リスクと対応策
技術的リスクや市場リスクなどの予想される課題について言及し、それに対する対応策を示します。
記載内容
- 技術的なリスク(開発の遅れ、特許の問題など)
- 市場リスク(競合参入、規制の変化など)
- 資金リスク(資金調達が滞った場合の対応)
- これらのリスクに対する対応戦略
財務計画
今後数年間の売上・利益予測やキャッシュフロー予測など、具体的な財務計画を立てます。
記載内容
- 売上予測
- 利益予測
- キャッシュフローの予測
- 投資対効果(ROI)
POINT
これらの内容をバランスよくまとめ、投資家やパートナーに向けて分かりやすく提示することが、大学発スタートアップの成功に向けた重要なステップとなります。